自動巻スプリングドライブ

Caliber 9R65

セイコーがスプリングドライブを発表したのは1999年ですが、効率の良い自動巻機構と72時間パワーリザーブの実現なくして、グランドセイコーに用いることはできないと考えられ、さらに4年の開発期間をかけて、グランドセイコー初の9Rスプリングドライブムーブメント「キャリバー9R65」が誕生しました。

巻上げ方式、駆動時間はそれまでの「手巻式の48時間」から「自動巻72時間」へと改善され、自動巻機構には、1959年に開発されたセイコー独自のマジック(爪)レバー方式を採用することで、生産性・メンテナンス性・耐久性が向上し、巻き上げ効率も高くなりました。

複雑に重なり合う輪列や受部品の立体的な連なりは、スプリングドライブ誕生の地である信州の山々の奥行きを連想させ、パワーリザーブ用輪列から香箱にかけては、穂高連峰や常念山脈を表現しています。

受と回転錘には統一感のある波目模様が施されています。

「キャリバー9R65」は現在も9Rスプリングドライブの最もスタンダードなムーブメントとして、多くのモデルに搭載されています。

ムーブメント仕様

巻上方式 自動巻(手巻つき)
精度 平均月差±15秒(日差±1秒相当)
持続時間(最大巻上時) 約72時間(約3日間)
石数 30石
その他機能 - 日付表示機能
- パワーリザーブ表示機能

9Rスプリングドライブとは

ぜんまいを動力源としてローターを回転させ、その運動エネルギーを電気エネルギーに変換して、そのわずかな発電で水晶振動子を駆動する。
機械式時計とクオーツ式時計のメカニズムを融合した、グランドセイコー第三の心臓、9Rスプリングドライブムーブメント。
世界の時計師たちが夢見ながら決して実現できなかった世界で唯一のイノベーションがここにある。

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