Hi-Beat 36000 3-Day Chronograph

Caliber 9SC5

2023 年、グランドセイコー初のメカニカルクロノグラフ“TENTAGRAPH”が誕生しました。
“TENTAGRAPH”は、その「キャリバー9SC5」の特徴である、“TEN beat”, “Three days”,“Automatic”, “ChronoGRAPH”から名づけられました。
次世代のグランドセイコーを象徴する毎秒 10 振動のハイビートクロノグラフムーブメント「キャリバー9SC5」を搭載し、メカニカルクロノグラフとしては世界最長となる、最大巻上時約 72 時間(約 3 日間)持続を実現しています。

ムーブメント仕様

巻上方式 自動巻(手巻つき)
静的精度*1 平均日差+5~-3秒
携帯精度 日差+8~-1秒
持続時間(最大巻上時) 最大巻上時約72時間
振動数 36,000振動/時(10振動/秒)
石数 60石
その他機能 - クロノグラフ
- デュアルインパルス脱進機
- ツインバレル
  1. グランドセイコー独自の規格に基づき、工場出荷前にムーブメント単体の状態で、6姿勢差・3温度差の条件下で測定した場合の精度です。実際にお客様がご使用になる環境下での精度(携帯精度)とは異なります。また、メカニカルモデルの特性上、ご使用になる条件(携帯時間、温度、腕の動き、強いショックや振動)によっては、前記の精度の範囲を超える場合があります。

グランドセイコー史上最高の機械式ムーブメントが誕生

グランドセイコー初のメカニカルクロノグラフ

機械式時計の聖地・グランドセイコースタジオ雫石では職人たちが、脈々と受け継がれてきた「実用面でのたゆまぬ進化」というグランドセイコーの哲学を体現するべく、高精度、高品質を果てしなく追求し続け、高度な設計・製造・加工技術・組立調整技術を積み上げてきました。

ピラーホイール(コラムホイール)方式 ―確実なスタート・ストップ操作―

ストップウオッチのスタート・ストップの制御には「ピラーホイール方式」を採用しています。プッシュボタンを押すときの指の力が動作に影響を与え難く、クラッチ(動力伝達機構)やレバー類に無駄なトルクがかからないものです。

垂直クラッチ方式 ―計測開始時の針飛びを抑制した伝達方式―

機械式クロノグラフは、時刻表示の機構から、動力伝達機構(クラッチ)によって動力と精度、同じ振動数がストップウオッチ機構に伝達されます。そのため必然的にその精度も、時刻表示の精度と同じになります。
クラッチ機構として採用しているのは、計測開始時の針飛びを抑制した「垂直クラッチ方式」です。水平クラッチ方式で発生しやすい、ストップウオッチ針のぶれが少なく、より正確な計測が可能となります。

三叉ハンマー

三つ叉(また)が一体となったパーツ「三叉ハンマー」は、ストップウオッチの秒針、分針、時針の 3 本の針を、同時かつ瞬時に帰零(ゼロリセット)するものです。

動力ぜんまいの力の伝達効率を飛躍的に高めた「デュアルインパルス脱進機」

「デュアルインパルス脱進機」は、がんぎ車から直接てんぷに力を伝える「直接衝撃」と伝統的な「間接衝撃」を組み合わせることで、動力ぜんまいの力をより高い効率で、てんぷに伝達できる独自の構造を実現しています。一般的には、てんぷの振動数が上がるほど、脱進機効率と呼ばれる動力の伝達効率は下がるとされています。その振動の速さに、がんぎ車とアンクルが追いつききれないためです。そこで、キャリバー9SC5 では、「MEMS」技術で作られた複雑な形状のパーツを採用しシンプルな構成で組み合わせています。それにより、脱進機効率を飛躍的に高め、ツインバレルとの相乗効果によって 10振動でありながら、72 時間の長時間持続を実現しました。

より安定した精度を実現した、グランドセイコー独自の「巻上ひげ」

キャリバー9SC5は、高度な解析技術と製造技術、匠の技の融合によって生まれたグランドセイコー独自の「巻上ひげ」を搭載し、より安定した精度を実現しています。この巻上ひげは、姿勢差が小さく、振り角が変化しても精度が狂いづらいという優れた特性を持ち、新たな解析技術のもと、8万通りを超えるひげぜんまいの形状の中から見出された最 適な形状を備えています。

高精度を長期間、安定的に維持することを可能にした等時性調整可能な「グランドセイコーフリースプラング」

精度の調整には、緩急針のない「フリースプラング」方式を採用し、てん輪の側面にある4つのちらねじを回し、てん輪の慣性モーメントを調節することによって、その進み・遅れの調整を行います。緩急針のないこの構造によって、ひげぜんまいの耐久性が向上し、より高い精度を長期間、安定的に維持することができます。これは、長年にわたって蓄積してきた設計技術と部品の製造技術、職人たちの熟練の手業があってこそ実現した機構です。さらにグランドセイコーフリースプラングは、一定の条件下で、ひげぜんまいの末端を固定するひげ持ちを回転すると等時性が変化する法則を応用した機構を搭載し、緩急針を持たないフリースプラングでありながら、等時性の調整が可能です。

慣性モーメントの大きいてんぷの搭載と持続時間の延伸を可能にした「ツインバレル」

キャリバー9SC5は「ツインバレル」によって従来の約2倍の高トルクを確保しながら、デュアルインパルス脱進機との連動によって 72時間の連続駆動を実現しています。表輪列の歯車への負担を減らす構造を取ることで、部品の耐久性を確保しています。動力ぜんまいのエネルギーを十分に長時間確保できるようになったことから、従来よりも慣性モーメントの大きいてんぷを搭載し、より安定した精度を誇る10振動ムーブメントを実現しました。

9Sメカニカルとは

約200点のパーツから構成される機械式時計は、パーツ精度がムーブメントの精度を左右する。
どこまでもシンプル。だからこそ、問われるのはパーツ製造技術と職人の加工技術。
グランドセイコーのマニュファクチュールとしてのイノベーションは、この9Sメカニカルムーブメントに凝縮されている。

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Caliber 9SC5 搭載モデル