メカニカルハイビート36000 80 Hours

Caliber 9SA4

りゅうずを回し、時計に命を吹き込むこと。それはいわば時の本質と向き合う事だと、グランドセイコーは考えます。
1960年から70年にかけて、グランドセイコーは高精度かつ安定性の高さを追求し、機械式手巻きキャリバーの開発に取り組んできました。この時期は、ブランドにとっても非常に象徴的な時代でした。
そして50年以上の時を経た2024年、新たな手巻き10振動キャリバーの9SA4が誕生します。

ムーブメント仕様

巻上方式 手巻
静的精度*1 平均日差+5~-3秒
携帯精度 日差+8~-1秒
持続時間(最大巻上時) 最大巻上時約80時間
振動数 36,000振動/時(10振動/秒)
石数 47石
その他機能 · デュアルインパルス脱進機
· ツインバレル
· パワーリザーブインジケーター
  1. グランドセイコー独自の規格に基づき、工場出荷前にムーブメント単体の状態で、6姿勢差・3温度差の条件下で測定した場合の精度です。実際にお客様がご使用になる環境下での精度(携帯精度)とは異なります。また、メカニカルモデルの特性上、ご使用になる条件(携帯時間、温度、腕の動き、強いショックや振動)によっては、前記の精度の範囲を超える場合があります。

目指したのは「究極の巻き心地」。時と向き合う手巻きムーブメント

巻き上げ時の心地よい感触と音を実現するため 、「こはぜ」と「板ばね」構造を再設計。 更に、巻上の負担を減らすため手巻の輪列を見直し、ベースとなったキャリバー9SA5に比べ巻上回数を約15%削減した状態で、同等の巻上効果を得ることが可能になりました。 また、裏ぶた側にパワーリザーブ表示を追加したことで残りの持続時間の目安も分かるようになっています。

雫石の自然の美しさから発想を得た、細部にまでこだわった造形

メカニカルウオッチが作られる「グランドセイコースタジオ 雫石」は豊かな自然に囲まれており、グランドセイコーのウオッチメイキングにおけるインスピレーションの源となっています。ムーブメントの「受け」には、スタジオ近くを流れる季節の変化に富んだ雫石川の流れを表現した繊細なストライプ模様が施されており、その雄大な流れを想起させます。 また、りゅうずの巻き上げ時に動力ぜんまいの逆回転を防ぐ部品である「こはぜ」の形状は、メカニカルウオッチが作られるグランドセイコー雫石の敷地内でも姿が見られる「セキレイ」に着想を得ています。りゅうずを巻き上げる際に、香箱に取り付けられた角穴車と「こはぜ」が嚙み合い機能する動きは、まるでセキレイが啄んでいるかのようです。

匠の技と先進技術を結集したムーブメントが実現する、高精度と長時間持続

安定した精度につながる毎秒10振動という高い振動数と、最大80時間もの長い持続時間を実現するために、「キャリバー9SA5」に搭載されている技術を継承しています。

・動力ぜんまいからの動力を極めて効率よく調速機構に伝える「デュアルインパルス脱進機」
・安定した精度を長期にわたって持続するのに適した「グランドセイコーフリースプラング」
・「てんぷ」の振り角が変化しても、精度に変化が及びにくい「巻き上げひげ」
・2つの動力ぜんまいを備えた「ツインバレル」

などが挙げられます。