グランドセイコー、美し「時を伝える腕時計

Vol.6村瀬治兵衛の漆芸と重なり合う、優雅な造形美。

THE NATURE OF TIME

日本の美意識が導いた、
心に響く優雅なフォルム

精度の追求が、
美しいディテールを生む。

「SBGK007」の造形美が際立つアングル。平面を活かしたグランドセイコーのデザインコードを継承しつつ、やわらかな曲線で優雅さを引き出している。

腕時計の業界では、メートル法導入以前のフランスで使われていた「リーニュ」という単位が用いられることがあります。1リーニュは2.255mmであり、リーニュの最小値は0.564mm。つまり、この数値以下の精度を出すという考え方は存在しなかったのです。しかしセイコーは違いました。早い段階で時計設計に使用する単位をミリに変更し、0.01mmまでの設計や加工の精度を目指しました。

この先進性こそが、キレのある平面と稜線に象徴されるグランドセイコーの造形美へと結びついたのです。「SBGK007」のケースは、平面を活かしつつラグへとやわらかに連なっていきます。そしてこのやわらかなラインに沿うように、ドーム型デュアルカーブガラスとカーブダイヤルを組み合わせました。その姿は仏堂の頂上や橋の欄干などを飾る宝珠(ほうじゅ)のようでもあり、特別な時間を手元で刻んでくれるのです。

自然の表情をとどめた、
野趣あふれる器。

原木の荒々しい質感を活かした「銀彩鉈削 水指(ぎんさいなたそぎ みずさし)」。水指とは茶道具の一種で、釜の湯を適温にして使用する湯を入れておくもの。多彩な木材が用いられる。

根来塗の修復や写し(作品の形状などを模倣すること)などで経験を積んだ当代の村瀬治兵衛は、しだいに新しい造形を求めるようになります。椀や盆などの伝統的な食器は、既に先人たちがつくってきました。だからこそ自分ならではの、理想とする漆芸の表現を追求するのです。自身の感性に導かれながら創作活動に打ち込むと、10年ほど前から国内外でモダンアート作品として評価されるようになりました。

原木の荒々しい質感をそのまま活かした「銀彩鉈削 水指(ぎんさいなたそぎ みずさし)」は、山奥で数百年育った野趣あふれる欅(けやき)材を使った作品。自然ならではの造形を漆芸へと昇華させた創造性が高く評価されて、東京国立近代美術館工芸館やアメリカのフィラデルフィア美術館に収蔵、スイスで開催されるアート・バーゼルにも招かれました。こうした新たな刺激を受けることで、さらなる創作への探求心が生まれるのです。

機能と実用に寄り添う、
優美な腕時計。

エレガンスコレクションの「SBGM221」。コンパクトなラウンドケースにGMT針を配した、実用的で優美なモデルだ。¥550,000(税込)

1960年に誕生したグランドセイコーは、最高峰の実用時計という評価を受けてきました。スイス・クロノメーター規格よりも厳しい基準で精度を追求し、視認性や装着感を大切にすることで着ける人に寄り添う姿勢は、まさに“正確な時を刻み、伝える”という時計の本質に沿っています。それゆえ本当にいい腕時計を持ちたいという人々の心を捉えたのです。

グランドセイコーが考えるドレスウオッチとは、どんなものなのでしょうか。このエレガンスコレクション「SBGM221」は、アイボリーのダイヤルや緩やかに流れるラグのラインが印象的な、クラシックでエレガントな表情を見せるモデルです。しかも身に着けるシーンを想定し、暗い空間でもしっかりと光を反射するように多面カットされた針やインデックスによる高い視認性と、GMT機能を備えています。これはフォーマルな場において、求められる役割や実用性を追求しているからに他なりません。