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Produced by GQ JAPAN for Grand Seiko

2021.10.08.FRI

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エッセンス・オブ・グランドセイコー Vol.3

最高峰のスプリングドライブクロノグラフを搭載するラグジュアリースポーツの決定版
────グランドセイコー スプリングドライブクロノグラフGMT「SBGC242」&「SBGC244」

高精度を追求して生まれたグランドセイコーは、ほかにはないユニークなムーブメントを採用してきた。クロノグラフも例外ではない。2021年にリリースした「スプリングドライブクロノグラフGMT」のムーブメントは、スプリングドライブクロノグラフとして、もっとも高い精度を誇るものだ。

  • Words: 広田雅将 Masayuki Hirota
  • Photos: 星 武志 Takeshi Hoshi @ estrellas
  • Styling: 石川英治 Eiji Ishikawa @ T.R.S
SBGC242

▲グランドセイコー スポーツコレクション スプリングドライブクロノグラフGMT「SBGC242」 ステンレススチール(ベゼル部セラミックス)+18Kイエローゴールドケース×ステンレススチールブレスレット、自動巻スプリングドライブ、ケース径43.8mm、203万5000円(税込)

最高峰に正確なスプリングドライブクロノグラフ

最高峰に正確なスプリングドライブクロノグラフ

▲最高峰のスプリングドライブを搭載するクロノグラフGMT「SBGC242」 は、決定的な瞬間を切り取るフォトグラファーの腕にもふさわしい。 ブルゾン¥231,000〈ムーレー/コロネット Tel.03-5216-6521〉ニット¥47,300〈カナーリ/コロネット Tel.03-5216-6521〉

普通の腕時計にストップウオッチを足したものがクロノグラフである。ケースサイドのボタンを押すと、クラッチがクロノグラフと時計を繋いで、ストップウオッチに動力を与える。自動車にたとえると、普段は2輪駆動だが、状況に応じて4輪駆動に変えられるパートタイム4輪駆動のようなものだ。

クロノグラフのデメリットも、パートタイム4輪駆動にまったく同じだ。パートタイム4輪駆動の自動車は、駆動を2輪から4輪に変えると、抵抗が増えて、燃費が悪くなってしまう。クロノグラフもストップウオッチを動かすと抵抗が増え、時計を動かす力が余分に消費される。その結果、クロノグラフを動かすと機械式腕時計のパワーリザーブは短くなり、精度も悪くなる、というわけだ。

こういう問題をクリアしたスプリングドライブクロノグラフが、グランドセイコーが載せる「キャリバー9R86」である。これは、クロノグラフの使用/不使用を問わず、精度もパワーリザーブも変わらないクロノグラフムーブメントと言ってよい。

「キャリバー9R86」は、スプリングドライブというセイコー独自のメカニズムで動いている。時計を駆動するのは、機械式腕時計に同じぜんまいだ。しかし、時計の遅れ進みを、てんぷではなく電磁ブレーキで調整するのが普通の機械式腕時計との大きな違いだ。「キャリバー9R86」はそのメリットを最大に生かしたムーブメントであり、クロノグラフを作動させると電磁ブレーキを緩めて、抵抗を弱めることができる。その結果、クロノグラフを使った状態でも、時計の精度は悪くならないし、パワーリザーブも短くならない。「キャリバー9R86」がもっとも正確なスプリングドライブに搭載されたクロノグラフと言われる理由だ。

新作は、スプリングドライブクロノグラフの最上位モデル

新作は、スプリングドライブクロノグラフの最上位モデル

▲ラグジュアリースポーツウオッチでもあるクロノグラフGMT「SBGC242」であれば、たとえばレッドカーペットを歩くセレブリティの撮影まで、使う場面を極端に選ばない。 ジャケット、シャツ、共に参考商品〈カナーリ/コロネット Tel.03-5216-6521〉

しかし、ムーブメントだけで終わらないのがグランドセイコーらしい。「スプリングドライブクロノグラフGMT」で際立つのは、高精度なムーブメントの存在を感じさせない、極めてラグジュアリーな外装だ。2021年には、その最上位モデルとして、「スプリングドライブクロノグラフGMT SBGC242」と「SBGC244」が追加された。

既存モデルとの大きな違いは素材だ。ベゼルが18Kゴールドとセラミックスのコンビネーションに変更されたほか、りゅうずやプッシュボタンも18Kゴールドに統一。すでにコンビモデルは存在しているが、よりスポーティーでラグジュアリーな性格が与えられたのが本作と言える。

ディテールに見るグランドセイコーらしさ

ディテールに見るグランドセイコーらしさ

▲グランドセイコー スポーツコレクション スプリングドライブクロノグラフGMT「SBGC242」 ステンレススチール(ベゼル部セラミックス)+18Kイエローゴールドケース×ステンレススチールブレスレット、自動巻スプリングドライブ、ケース径43.8mm、203万5000円(税込)

ディテールもいっそう進化した。18KイエローゴールドコンビのSBGC242は、Grand Seikoの印字がゴールドカラー。対して18KピンクゴールドコンビのSBGC244は、印字はピンクゴールドカラーに統一された。前者のダイヤルはネイビーだから、鮮やかなゴールドカラーを与えても埋没しない。そして、後者はダイヤルがグレーだ。それにあわせてピンクゴールドカラーを与えることによって、見た目のバランスを取っている。こういった配慮を加えられた腕時計が、凡庸であるはずがない。

ダイヤルはスポーツモデルらしからぬツヤありの仕上げ。しかし、インデックスや針の筋目を強調して、グランドセイコーらしい高い視認性を確保した。また、今までのモデルより小さくされたふたつのプッシュボタンも、相変わらず良質な触り心地を持つ。普通、ボタンを小さくすると感触は悪くなるが、決してそれを感じさせない。

極めて高精度なクロノグラフムーブメントを、上質な外装でくるんだスプリングドライブクロノグラフGMT SBGC242とSBGC244。時計好きはもちろん、良質なスポーツウオッチを探している人にもお勧めの1本だ。

  • SBGC242、SBGC244

    ▲ネイビーのセラミックスベゼルとダイヤルを持つのがSBGC242。一方、SBGC244にはブラックのセラミックスベゼルとダイヤルが与えられる。単に色を変えただけでなく、ディテールもわずかに異なる。「頭」を大きくしたプッシュボタンは、確実にクロノグラフを操作するためのもの。グランドセイコーのクロノグラフの「伝統」だ。

    (左)グランドセイコー スポーツコレクション スプリングドライブクロノグラフGMT「SBGC242」 ステンレススチール(ベゼル部セラミックス)+18Kイエローゴールドケース×ステンレススチールブレスレット、自動巻スプリングドライブ、ケース径43.8mm、203万5000円(税込)
    (右)グランドセイコー スポーツコレクション スプリングドライブクロノグラフGMT「SBGC244」 ステンレススチール(ベゼル部セラミックス)+18Kピンクゴールドケース×ステンレススチールブレスレット、自動巻スプリングドライブ、ケース径43.8mm、203万5000円(税込)

  • SBGC242

    ▲最上位モデルらしく、SBGC242には凝ったディテールが与えられた。ダイヤルの外周には金色の見返しを、ベゼルの下には12角形のリングを加えることによって、ネイビーのセラミックスベゼルを強調する。また、クロノグラフに関わる針は銀色に統一して視認性を高めている。

  • SBGC242

    ▲ダイヤルはグランドセイコーらしく、ポリッシュしたラッカー仕上げ。その上に、筋目を強調したインデックスを置いている。ツヤありのダイヤルは、インデックスとのコントラストを強調することによって、高級感と視認性を両立した。

  • SBGC242

    ▲18Kイエローゴールド製パーツの上面には、セラミックスのリングがはめ込まれている。普通は平板なリングを使うが、このモデルには立体的なリングが与えられた。コストは上がるが、腕時計をぶつけても、ベゼルは傷つきにくくなる。また、腕時計全体の立体感も強調された。

  • SBGC242

    ▲18Kイエローゴールド製パーツは12角形に整形。目立つディテールではないが、グランドセイコーらしく入念に仕上げられている。多くの面で構成されるベゼルに、歪みなく磨きを入れられるのは優れた職人がいればこそ。

  • SBGC242

    ▲搭載するキャリバー9R86は、精密な計測ができるクロノグラフだ。プッシュボタンを押すと、ひとつタメを置いて、クロノグラフを起動する。確実に操作できるよう、プッシュボタンの頭は腕時計とは思えないほど存在感がある。しかし、全体のバランスを考えて、以前のモデルよりもサイズは小さくされた。

  • SBGC244

    ▲グランドセイコーらしいザラツ仕上げのかん足は、本作にも踏襲された。歪みのない鏡面はグランドセイコーの大きな個性だ。かん足の上面に強い筋目仕上げを施すことによって、鏡面仕上げのベゼルとのコントラストを強調している。

  • SBGC244

    ▲裏ぶたから覗くのが、スプリングドライブクロノグラフのキャリバー9R86だ。セイコーの開発した垂直クラッチを採用するほか、自動巻機構には高い巻き上げ効率を誇るマジックレバーを搭載する。デスクワークのような動きの小さい状況下でもよく巻き上がるムーブメントは、グランドセイコーの大きな特徴だ。

  • SBGC244 

    ▲表面にGSロゴを浮き上がらせた中留。厚みが抑えられており、デスクワークの邪魔にもなりにくい。中留の耐久性も高めており、数十年使うことを想定した、グランドセイコーらしい配慮だ。

  • SBGC242

    ▲ネイビーのセラミックスベゼルと18Kイエローゴールドのコンビモデルが、SBGC242。高精度なクロノグラフムーブメントと、極めて良質な外装を組み合わせた最上位モデルだ。

  • SBGC244

    ▲こちらは、ブラックのセラミックスベゼルと18Kピンクゴールドを組み合わせたSBGC244。ブラウンのダイヤルは、発色が極めて良い。

  • SBGC242、SBGC244
  • SBGC242
  • SBGC242
  • SBGC242
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