＜グランドセイコー＞キャリバー9S 20周年記念 優美かつ精緻な新デザインのケースに特別精度の10振動ハイビートムーブメントを搭載した数量限定モデル

　＜グランドセイコー＞は、1960年の誕生以来、最高峰の腕時計を目指し、正確さ、美しさ、見やすさといった腕時計の本質を高い次元で追求・実現し続け、弛まぬ進歩を重ねてきたブランドです。2010年から本格的なグローバル展開を開始し、世界でも数少ない真のマニュファクチュールにしか成し得ない最高レベルの性能と洗練されたデザインで、世界中で高い評価を得ています。

《商品特徴》

　1998年にグランドセイコー専用のメカニカルムーブメントとして開発されたキャリバー9Sの誕生は、1960年から始まるグランドセイコーの歴史の中で、極めて重要な出来事の一つと言えます。初代グランドセイコーは、当時、最も高精度なスイス公認歩度検定局によるクロノメーター規格（優秀級）と同等の精度を実現した世界水準の高級腕時計として誕生しました。1966年にはクロノメーター規格（優秀級）を上回る独自の精度規格である「グランドセイコー規格」を制定し、誕生からわずか9年で、世界最高レベルの高精度へと到達したグランドセイコーの歩みは、精度追求の歴史とも言えます。

　精度規格の見直しとともに新規開発されたキャリバー9Sは進化を続け、その後、先進のナノテクノロジーであるMEMS（※1）技術を用いた脱進機の加工精度の向上と軽量化をはじめ、精度と持続時間を司る独自開発のぜんまい素材「Spron（スプロン）」の改良や巻き上げ方式の見直しなどにより、基本性能の大幅な向上を実現するなど、安定した高精度を常に追求しています。

　本作は、ブランド史上、最もエポックメーキングなメカニカルムーブメントの一つであるキャリバー9Sの誕生20周年を記念し、1998年当時の初代キャリバー9S搭載モデルを手がけ、ウオッチデザイナー初の現代の名工であり黄綬褒章も受章している小杉修弘（こすぎのぶひろ）が新たに考案した優美かつ精緻な新デザインのケースが特徴です。ザラツ研磨（※2）を主体とする高度な匠の技を進化させ、なだらかなカーブフォルムの中で、さらに厳密な鏡面とヘアラインの仕上げ分けを実現し、より凝縮感が高まった優美なデザインが魅力です。

現在も語り継がれる高精度追求の金字塔「V.F.A.」へのオマージュ
新デザインのプラチナケースをまとった希少なタイムピース

　「V.F.A.」とは「Very Fine Adjusted」の頭文字をとったセイコー独自の略称であり、1969年当時、日差±2秒以内という機械式時計の常識を超える驚異の高精度を実現したモデルを指します。今回、グランドセイコー専任の時計師の特別調整と通常のグランドセイコー規格検定（17日間）の倍に当たる34日間の検定期間により、当時のV.F.A.モデルに匹敵する平均日差+3秒～-1秒（静的精度）を実現しています。キャリバー9Sの開発とともに向上した持続時間、耐久性、耐磁性などを担保しながら、10振動のハイビートムーブメントであるキャリバー9S85のポテンシャルを限界まで引き出しました。その証として、ダイヤル6時位置の「VFA」の文字とともに、18Kイエローゴールド製の獅子の紋章があしらわれた回転錘にも「Very Fine Adjusted」を表記しています。

　この特別なモデルには、プラチナ950製ケースが与えられるとともに、数量限定モデルならではの特別なパターンを施したダイヤルを採用しています。ブランドロゴの「GS」と1968年にグランドセイコー初の10振動ハイビートモデルを開発した第二精工舎（現：セイコーインスツル株式会社）を象徴するユニークな「S」マークの3種を幾何学模様のように放射状にあしらいました。

18Kイエローゴールドモデルとステンレススチールモデル

　プラチナ950モデル以外にも、18Kイエローゴールドモデルとステンレススチールモデルもラインアップしています。ケースおよびダイヤルのデザインとベースムーブメントは同様に、18Kイエローゴールドモデルには、平均日差において、+4秒～‒2秒（静的精度）まで追い込んだ「グランドセイコースペシャル規格検定」に合格した特別精度のムーブメントを搭載し、その証として、ダイヤル6時位置の「SPECIAL」表記とともに、V.F.A.モデルと同じく18Kイエローゴールド製の獅子の紋章を回転錘にあしらいました。一方のステンレススチールモデルには、陽極酸化処理（※3）を施したブルーのチタン（外周部はタングステン）製の回転錘を採用したムーブメントを搭載しています。

《商品仕様》
＜グランドセイコー＞キャリバー9S 20周年記念限定モデル

【共通商品仕様】

【ムーブメント仕様】

メカニカルムーブメント キャリバー9S85

（※1）MEMS
Micro Electro Mechanical System の略称で、半導体製造技術の一種。このMEMS技術に寸法精度の高い部品を作り出すために長年培ってきた電気鋳造技術を組み合わせ、極めて寸法精度が高く、平滑な表面と高い硬度を持った微細なパーツの製造を可能とし、この技術でがんぎ車やアンクルなどを極限まで肉抜き加工することで、超軽量化を実現しています。

（※2）ザラツ研磨
研磨剤に代わる副資材（サンドペーパーなど）を貼った円形の定盤を回転させ、そこにケースを押し当てて面をならし、歪みのない平面を生み出すための下地処理技術です。

（※3）陽極酸化処理
金属を電解処理することで、人工的に酸化被膜を生成させる表面処理です。光の屈折により色彩が生まれ、被膜の厚さによって様々な色彩を作り出すことができます。